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大学教育と青年期発達(チャプター5)

講師:鈴木 敏明(東北大学)
実施日:2014.03.28 全89分 視聴数:927回

講義の概要

近年の我が国の高等教育進学率は右肩上がりの推移を示してきました。そして現在では,高校教育を修了した若者の約80%は大学等の高等教育機関に進学するという,歴史上かつてない状況が現出しています。この傾向は,政策誘導により将来さらに強まることが見込まれています。このセミナーでは,こうした近年の進学構造の変化が,若者達の後期青年期的課題への取り組みに対してどのような影響を与えてきているかについて考察します。なお、本セミナーで利用した事例集間は、 (URL:<a href="http://www.ihe.tohoku.ac.jp/CPD/files/jireishuu.pdf">http://www.ihe.tohoku.ac.jp/CPD/files/jireishuu.pdf</a>)で参照できます。必要に応じて、閲覧・ダウンロードしてください。

チャプター5:事例3と事例4

チャプター5では、学生の学習支援を担当する担当者とともに、卒業期、大学院学生期の学生の事例について検討しています。
事例3(卒業期)は、卒業直後の新入社員研修で人事担当者と衝突し、出身大学に戻ろうとするも受け入れてくれる場所がないというケースです。働くことへの覚悟のなさ、自信はないのに自尊心が高い、周囲と折り合えない等、近年の学生に時折見られるタイプです。進路選択も自分のペースで進むことが大事なのかもしれません。
事例4(大学院学生期)は、研究室のまとめ役を任され忙しいながらもやりがいを感じている一方で、無意識下でストレスにより身体症状が現れた理系博士後期課程2年のケースです。心理学でいう過剰適応の状態で、本人に困っているという自覚がなく、対策を取ろうともしていないため、周囲の配慮が大切になります。

カテゴリ: 学生支援力形成