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インストラクショナルデザインへの誘い(チャプター8)

講師:鈴木 克明(熊本大学)
実施日:2016.08.09 全103分 視聴数:3487回

講義の概要

インストラクショナルデザインは、大学教育・大学院教育や社員・職員研修等において、最適な効果をあげることを目的とした教育・研修プロセスの設計であり、学習者の学習への取組を促進するための意図的な仕掛けです。インストラクショナルデザインの3要素といわれる「学習目標」「評価方法」「教育内容」を首尾一貫したものとして計画し、成果の見える学習環境をデザインするにはどのようにすればよいでしょうか。日本におけるインストラクショナルデザインの第一人者、鈴木克明熊本大学教授(大学院社会文化科学研究科教授システム学専攻)を講師としてお迎えし、インストラクショナルデザインの基本的な考え方、実践的なデザインのプロセスについて、講義とワークショップを通して学びます。

チャプター8:「効果」をもっと高めるマクロ設計

チャプター8では、授業、研修、教材作成の設計指針となるメリルの「IDの第一原理」と応用課題用の学習インフラと基礎知識の学習環境を挟み込んで構築する「サンドイッチモデル」について述べています。
「IDの第一原理」では、現実に起こりそうな課題に挑戦させ(1:課題)、知識を総動員してもできないギャップがあることを認識させる(2:活性化)、こんな解決例があることを例示する(3:例示)、やってみる(4:応用)、現場で応用することで学びを深めていく(5:統合)、これが5つ星という考え方です。9教授事象に似ていますが、応用的なスキームを考える場合、最近はこちらを推薦しています。実践的な課題にアプローチする際、「あなたならどうやる?」ということを言わせるところから始め、基礎に向かって遡っていくというやり方です。
「サンドイッチモデル」では、答えが決まっているような基本問題をクイズ形式にし、繰り返し学ぶことのできるeラーニングを活用し、応用問題で自分なりのレポートが書けた時などに自己アピールするための学習インフラをeポートフォリオとし、学習にはこの2つを上下に挟んでやっていこうという考え方です。

カテゴリ: 高等教育リテラシー形成