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学びのユニバーサルデザイン(UDL)で幅広い教育ニーズに対応できる講義を(チャプター4)

講師:川俣 智路(北海道教育大学教職大学院)
実施日:2019.01.24 全62分 視聴数:1655回

講義の概要

学びのユニバーサルデザイン(UDL)は、アメリカの非営利の教育研究開発団体であるCASTが提唱した、多様な学習者に対応できる学習環境を構築することで、自ら調整して学んでいける学習者を育てるための理論的枠組みです。アメリカでは様々な地域、年齢で活用されており、多様な教育ニーズを持つ学生に対応できることから、近年は国内の大学でも文系理系を問わずその取り組みが増えつつあります。UDLを実践するために必要な発想の転換、講義に潜む学びのバリアの発見、オプションと呼ばれる代替手段の準備の方法、大学の講義における実践例などの情報を提供します。

チャプター4:UDLガイドライン②

チャプター4では、UDLの提唱者であるCASTのガイドラインから、オプションの提供について紹介しています。
UDLでは、3つの観点からオプション(支援の選択肢)を学習者に提供します。①「提示に関する多様な方法の提供」、つまりインプットのオプションです。画像や動画による説明、手順の図示などが考えられます。②「行動と表出に関する多様な方法の提供」。レポート例の提供、複数のレポート作成ツールへの対応などアウトプットの支援です。③「取り組みに関する多様な方法の提供」。学習者のやる気を高め継続的に取り組めるよう調整する方法を提供します。
ここで注意すべきは、講義で何を学ぶのかを考え、その目標達成に即したオプションを用意することです。また、オプションを受け取るかどうかを学生自身に選択させることが重要となってきます。

カテゴリ: 高等教育リテラシー形成