第32回東北大学高等教育フォーラム
大学入試を設計する―「大学入試研究」の必要性とその役割―

教育関係共同利用拠点提供プログラム  高等教育論 L-01

日時:2020年9月23日(木)13:00~17:00(受付開始 12:00)
場所:東北大学百周年記念会館 川内萩ホール

 「第32回東北大学高等教育フォーラム」は、新型コロナウイルスの感染拡大防止の為、来場参加とオンライン参加の2種類の参加形態とさせていただきます。
 来場参加のお申し込みが可能なのは、東北地方在住の方に限られます。東北地方以外にお住まいの方は、オンライン参加にお申し込みください。なお、東北地方在住の方は、来場参加、オンライン参加のいずれの参加形態もお申込み可能です。

 お電話、メール、FAXでのお申し込みは承っておりませんので、予めご了承ください。
 なお、今後の状況により、開催形態が変更になる場合がございます。その場合は、本ウェブサイトにてお知らせします。

参加申込は、コチラ

 令和3年度(2021年度)入試に導入が予定されている新しい入試制度が実施直前になって大きく方向転換した。現状,各大学はその対応に追われている。激変する状況をどう分析して変化を予測し,どのような制約条件の下で何を重視すべきか。適切な決断を下して実行に移すには確たる根拠(エビデンス)が必要となる。内部に専門的かつ実践的に「入試研究」を行う機能を持つか否かで,大学の決断が大きく左右される局面が到来している。
 各大学に入学者選抜を研究する部署を設置し,個別大学がそれぞれ研究に基づく最適な入試戦略を描いていくことは,かつての文部省の戦後大学政策で構想されてきた形であった。2000年代にAO入試が拡大し,アドミッションセンターが設置されていった時期は,各大学が入試研究の機能を保有する入試戦略本部を立ち上げる好機でもあった。平成11年度(1999年度)にAO入試を専管する組織として設置された東北大学アドミッションセンターは,組織形態と役割を少しずつ変えながら20年以上に渡って個別大学の立場から入試研究を行い,成果を蓄積してきた。高大接続改革に対する独自の対応も従来から積み上げた成果に加え,たゆまぬ情報収集と分析を行い,それを基に学内での議論を積み上げた結果として現れたものである。
 本フォーラムでは個別大学における「入試研究」を主題とする。基調講演は東北大学入試センター所属の教授2名が務める。アドミッションセンター発足当時から東北大学の入試に携わってきた倉元直樹教授が,主として文部省の構想と個別大学における大学入試研究のイメージについて概説する。それを受けて,高大接続改革に対して東北大学が取ってきた対応の根拠について,宮本友弘教授が具体的に解説を加える。東北大学の対応で最も重視されたのは「東北大学志望の受験生保護」という観点であった。
 基調講演に加えて,全国的にユニークな「新フンボルト入試」を立ち上げて軌道に乗せたお茶の水女子大学の安成英樹教授の現状報告と高校側の視点から見た入試研究に関する話題提供を予定している。
 以上の各講演と報告を受け,フロアからの意見を交えて討論を行い,そこから良好な高大接続関係の構築における入試研究の役割と今後の展望を描くことを試みる。
 高等学校および大学の先生方,関係する方々の多くの参加と忌憚なき活発な議論を期待している。

次第:
Ⅰ 開会 開会の辞 大野 英男(おおの ひでお)東北大学総長

Ⅱ 基調講演1「大学入試学」の淵源と展開――個別大学の入試関連組織と入試戦略――
        倉元 直樹(くらもと なおき)東北大学教授
  基調講演2「大学入試学」の実践と成果――エビデンスに基づく東北大学の入試改革――
        宮本 友弘(みやもと ともひろ)東北大学教授

Ⅲ 現状報告1 入試改革への挑戦――お茶大新フンボルト入試の実施状況・課題・展望――
        安成 英樹(やすなり ひでき)お茶の水女子大学教授
  現状報告2 大学入試を読み解き、解きほぐす――高校現場の実践と課題――
        笠井 敦司(かさい あつし)青森県立青森高等学校教諭
  現状報告3 「高大接続改革」に対する高校現場の受け止めと今後の期待
        杉山 剛士(すぎやま たけし)武蔵高等学校中学校長

Ⅳ 討議

Ⅴ 閉会 閉会の辞 滝澤 博胤(たきざわ ひろつぐ)東北大学理事

申込締切:2020年9月14日(月)17:00
定員:来場参加(東北地方在住者)300名
   オンライン参加 制限なし

主催:東北大学 高度教養教育・学生支援機構

お問合せ先:
東北大学高度教養教育・学生支援機構 高等教育フォーラム事務局
メールアドレス : forum32_office@ihe.tohoku.ac.jp