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第28回東北大学高等教育フォーラム「主体性」とは何だろうか ―大学入試における評価とその限界への挑戦―

教育関係共同利用拠点提供プログラム  高等教育論 L-01

日時:平成30年5月21日(月)13:00~17:00(受付開始 12:30)
場所:東北大学百周年記念会館 川内萩ホール

 平成19年の学校教育法改正によっていわゆる「学力の三要素」が法制化された。今般の大学入試改革ではこの三要素を「多面的・総合的」に評価する多様な取組が大学に求められている。三要素とは「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」及び「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」を指す。
中でも多くの大学を最も悩ませているのが,第三の「主体性」に対する評価だろう。この「主体性」とは何を指すのか,何を評価指標とすべきなのか,入学者選抜でその評価が可能なのか,可能だとして「主体性」を評価することは教育的に何をもたらすのか…。
 一昨年3月に公表された高大接続システム改革会議の最終報告書では,具体的な評価方法として,いわゆるペーパーテストに加えて,調査書,活動報告書,各種記録等,推薦書等,エッセイ,志望理由書,面接,集団討論といった例示がなされた。いずれも長年の大学入試における選抜方法の多様化・評価尺度の多元化改革の中で活用を推奨されながらも,様々な事情から,一部の推薦入試やAO入試を除いて十分に活用できていない。しかし,平成32年度の大学入学共通テストを機に入学者選抜において「主体性」評価のためこうした資料や方法の活用が改めて要請され,各大学においてもその具体的な在り方の模索が始まっている。
 本フォーラムではこの「主体性」をテーマとした。基調講演は地方国立大学の立場から「佐賀大学版CBT」「特色加点制度」「継続・育成型高大連携カリキュラム」といった目に見える改革の中心を担う佐賀大学アドミッションセンター西郡大教授をお招きし,入試改革について「主体性」の評価を中心としたお話しいただく。さらに,高等学校では「主体性」の評価がどう捉えられているのか,3名の高校関係者からそれぞれの立場からの現状報告をお願いする。それを受けて,AO入試拡大方針を中心とした東北大学の入試改革の展望の中で「主体性」の評価をどのように考えるべきか,東北大学高度教養教育・学生支援機構宮本友弘准教授が報告する。以上の講演と報告を受け,フロアからの意見を交えて討論を行い,そこから高校と大学に突き付けられた課題と今後の展望を描くことを試みる。
 高等学校および大学の先生方,関係する方々の多くの参加と忌憚なき活発な議論を期待している。

次第:
Ⅰ 開会 開会の辞 大野 英男(おおの ひでお)東北大学総長

Ⅱ 基調講演 「主体性評価」にどのように向き合うか ~地方国立大学の立場から~
    佐賀大学アドミッションセンター教授 西郡 大(にしごおり だい)氏

Ⅲ 現状報告1 目に見える「積極性」は主体性なのか? ~地方に生きる高校生の現実~
    青森県立田名部高等学校教諭 千葉 栄美(ちば えみ)氏
  現状報告2 四国の進学校で生徒の「主体的」な活動を考える
    香川県立観音寺第一高等学校教諭 石井 裕基(いしい ひろき)氏
  現状報告3 開成における生徒の主体性
    開成中学・高等学校教諭 有山 智雄(ありやま ともお)氏
  現状報告4 東北大学AO入試における主体性評価の現状と課題
    東北大学高度教養教育・学生支援機構准教授 宮本 友弘(みやもと ともひろ)氏

Ⅳ 討議

Ⅴ 閉会 閉会の辞 (予定)東北大学理事

お問合せ先:
東北大学高度教養教育・学生支援機構 事務局
Tel. 022-795-4815,Fax. 022-795-4815
メールアドレス. forum28-1@ihe.tohoku.ac.jp

主催:東北大学 高度教養教育・学生支援機構

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