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リーダーシップと意思決定(チャプター3)

講師:吉武 博通(筑波大学)
実施日:2013.08.03 全73分 視聴数:1641回

講義の概要

大学を取り巻く環境が厳しさを増すなか,大学を経営・教学の両面でいかに戦略的かつ効果的に運営するかが問われています。近年,大学ガバナンスの強化が政府や経済界から求められるようになり,その鍵を握るのが学長をはじめとするリーダーシップであると考えられています。 しかし,重層的な組織構造をもつ大学では,企業体のような強力なトップダウンが必ずしもうまく機能しないことは経験的にも知られています。知識社会における大学の役割は今後さらに増すことが予想されますが,それでは,その大学が担う教育・研究・地域貢献等の諸機能を十全に発揮させるには,いかなるリーダーシップが必要なのでしょうか。効果的な意思決定とはどのようなものなのでしょうか。 本動画では,大学マネジメントに造詣の深い筑波大学の吉武博通先生から,いま我が国の大学に求められているリーダーシップや意思決定のあり方について学びます。

チャプター3:時代の背景とガバナンス

チャプター3では、時代背景や大学に対する社会からの視線を踏まえた上で、ガバナンスについて検討しています。
国内外の課題解決に高等教育への期待が強まる一方で、教育体制が本質的に変わらないことへのいらだちから、社会的にも大学への関心が大きく高まっています。
組織には目標が必要です。大学という組織の場合、人材育成や真理の探究などが目標となりますが、組織目標に社会的存在価値がなければ、資金を投じる意味がなくなります。
マネジメントとは、組織の価値・目的を実現し社会的存在価値を実現するためのプロセスのであり、組織は、その目的を実現するための装置です。組織が健全に有効に効率的に運営されているかどうかを規律づけることが、ガバナンスの本質です。大学も、誰がステークホルダーで、誰によって、どういうメカニズムで規律づけられるべきかを考えていかなければなりません。

カテゴリ: マネジメント力形成