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日本の科学研究力失速の現状とその要因(チャプター7)

講師:豊田 長康(鈴鹿医療科学大学・三重大学名誉教授)
実施日:2021.08.07 全84分 視聴数:237回

講義の概要

大学の研究教育力を反映する論文数は、経済成長の原動力であるイノベーション力と密接に関係します。しかしながら長らく「選択と集中」を進めてきた結果、日本の論文数は惨憺たる状況にまで低迷したのが実態です。研究教育力の充実には、研究時間を確保した研究従事者数および大学研究資金の確保が必須であり、競争力ある大学の層を分厚くする必要があります。日本の科学研究力失速の現状とその要因を明らかにし、今後の日本の取るべき方策について検討します。

チャプター7:日本の科学研究力失速の原因(2)

チャプター7では、日本の科学研究失速の原因についてまとめています。
日本の研究競争力を高めようとするなら、ターゲットとする国並みに人口あたりまたはGDPあたりの大学研究資金(FTE)を確保し、一定の研究能力と意欲を有する研究者の研究環境(研究時間、基礎研究費、研究支援者等の確保)を改善し、研究者層の厚みを厚くする政策が不可欠です。
本当に日本の研究競争力を先進国や韓国を始めとする新興国並みに高めようとするならば、ターゲットとする国並みに人口当りまたはGDP当りの大学研究資金(FTE)を確保し、一定の研究能力と意欲を有する研究者の研究環境(研究時間、基礎研究費、研究支援者等の確保)を改善し、研究者層の厚みを厚くする政策が不可欠です。
資源配分は日本の研究競争力への寄与率の高い要因を重視し、研究環境と研究者層の厚みにマイナスとなりうる政策は即刻中止すべきです。

カテゴリ: 高等教育リテラシー形成