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大学教育と青年期発達(チャプター6)

講師:鈴木 敏明(東北大学)
実施日:2014.03.28 全89分 視聴数:2546回

講義の概要

近年の我が国の高等教育進学率は右肩上がりの推移を示してきました。そして現在では,高校教育を修了した若者の約80%は大学等の高等教育機関に進学するという,歴史上かつてない状況が現出しています。この傾向は,政策誘導により将来さらに強まることが見込まれています。このセミナーでは,こうした近年の進学構造の変化が,若者達の後期青年期的課題への取り組みに対してどのような影響を与えてきているかについて考察します。なお、本セミナーで利用した事例集間は、 (URL:<a href="http://www.ihe.tohoku.ac.jp/CPD/files/jireishuu.pdf">http://www.ihe.tohoku.ac.jp/CPD/files/jireishuu.pdf</a>)で参照できます。必要に応じて、閲覧・ダウンロードしてください。

チャプター6:4つの事例を通して

チャプター6では、4つの事例に共通する要因を探り、大学としての対応について検討しています。
チャプター4とチャプター5で紹介した4つの事例に共通する要因は、援助関係(人間関係)の希薄さです。困った状態になってから助けを求めるよりも、入学したときからサークルやゼミ、教員、家族など相談し頼れる人間関係を意識してつくっておくことが大事です。自分にゆとりがあるときに自己精察する、親しい人と意見交換をするといったことも有効です。
大学側も多様な学生に対応できるよう、相談・支援のためのアクセスポイントをさまざまに準備しておくことが必要です。また、相談を受ける側として、相談者の話をよく聞く訓練をしておくこと、相談者が興味を抱きそうなものや時事ネタなど、話しやすくするもの(仲立ち)を用意する工夫も役立つかもしれません。

カテゴリ: 学生支援力形成