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歴史から見た大学:中世から現代まで(チャプター6)

講師:寺﨑 昌男(立教学院)
実施日:2013.09.01 全132分 視聴数:1533回

講義の概要

「過去を学び,現在を知り,未来を創造する」(Creating the Future of Faculty Development Learning From the Past, Understanding the Present)とは,アメリカの大学教育開発に大きな影響を与えたマリー・ソルチネッリらの著書の表題です。90年代から,様々な大学改革の制度が導入されてきました。大学設置基準の大綱化,大学評価,任期制,国立大学法人化,学士力,3つのディプロマポリシーなど,あまりにも多くの改革論が流布し,大学人は振り回されがちです。大学を真によくするためには,過去を理解することで大学の現在を知り,大学の未来を展望することが重要です。アメリカの高等教育に関する大学院プログラムでは,高等教育の歴史が重視され,大学教員の身につけるべき素養としても筆頭に掲げられているのは当然のことと言えましょう。
本動画では,日本における大学史研究のパイオニアであり,日本教育学会長・教育史学会代表理事・大学教育学会長を歴任し,大学教育の研究と実践に半世紀にわたって大きな足跡を残している寺﨑昌男氏(東京大学名誉教授)を囲む座談会形式で,歴史の視点から大学のあり方を学びます。

チャプター6:国家総力戦体制と大学

チャプター6では、国家総力戦体制のもとでの大学内での変化を紹介しています。
日露戦争末期頃から「戦争は国家総力戦」という考え方が生まれ、大学にも総力戦を支えるための兵器の開発が迫られました。長距離から攻撃できる大砲や飛行機、通信機器等の研究開発のため、国立大学には研究所が増設拡充され、さらに、教授たちへの統制も強まり、いよいよ戦争のための高等教育といった様相を呈してきました。
ここまでを振り返ると、近代日本の大学のモデルとなっているのは、初期はアメリカ、帝国大学令の時代においては理念はドイツ、講座制はフランス、旧制高校の制度はイギリスと、複数のモデルが併存していました。そのときどきに合ったモデルを参考に、日本の大学はつくられてきたことがわかります。

カテゴリ: 高等教育リテラシー形成