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学びのユニバーサルデザイン(UDL)で幅広い教育ニーズに対応できる講義を(チャプター3)

講師:川俣 智路(北海道教育大学教職大学院)
実施日:2019.01.24 全62分 視聴数:2180回

講義の概要

学びのユニバーサルデザイン(UDL)は、アメリカの非営利の教育研究開発団体であるCASTが提唱した、多様な学習者に対応できる学習環境を構築することで、自ら調整して学んでいける学習者を育てるための理論的枠組みです。アメリカでは様々な地域、年齢で活用されており、多様な教育ニーズを持つ学生に対応できることから、近年は国内の大学でも文系理系を問わずその取り組みが増えつつあります。UDLを実践するために必要な発想の転換、講義に潜む学びのバリアの発見、オプションと呼ばれる代替手段の準備の方法、大学の講義における実践例などの情報を提供します。

チャプター3:UDLガイドライン①

チャプター3では、UDLの提唱者であるCASTのガイドラインから、カリキュラムの障害について紹介しています。
UDLでは、人に障害があるのではなく、カリキュラム(ゴール、教材、評価、環境)に障害があると考えます。例えば、講座で使う紙資料を読むことができない学生がいる場合、これまでは「視覚に障害がある」としていたところを、UDLでは「視覚障害者がいることが想定されたのに紙情報しかないカリキュラムを組んでいる授業デザインの方に障害がある」と考えます。
UDLの最大のメリットは、人の障害は治すのが難しくても、カリキュラムの障害なら改善しやすいということ。多様化する学生に対して、より広く対応することができるのです。

カテゴリ: 高等教育リテラシー形成