第34回東北大学高等教育フォーラム「検証 コロナ禍の下での大学入試」
日時:2021年5月17日(月)13:00~17:30(受付開始 12:00)
会場:東北大学百周年記念会館 川内萩ホール
開催形態:来場/オンライン配信(要事前申込)
令和3年度の大学入学者選抜は特別なものとして長く歴史に刻まれることだろう。
高大接続改革の初年度として,大学入試センター試験に代わって大学入学共通テストが初めて実施された。しかし,改革の目玉として予定され,準備が進められていた「英語民間試験」と「記述式問題」の大学入学共通テストへの導入は直前に撤回された。高大接続改革の方向性には不透明感が漂っている。
加えて,誰もが予想し得なかったのは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の蔓延である。わが国では昨年2月頃から徐々に広がり始め,令和2年度入試では一部の大学が影響を受けた。最初の緊急事態宣言下では学校の機能が止まり,9月入学への転換も議論された。ほとんどの大学で,にわかに全面的なオンライン授業が始まり,新入生はキャンパスライフを知らない大学生となった。高校の対応は地域や学校で大きく分かれた。大学入学共通テストには第2日程が設けられ,国立大学の個別試験にも追試験が設定された。一方,COVID-19の感染機序が明らかになるにつれ,感染拡大の深刻さとは裏腹に人々の警戒感は薄れていった。その結果,令和3年度入試は感染症に対する厳戒態勢の下,COVID-19第3波の只中で行われた。
高大接続改革とコロナ禍に翻弄された受験生はどう入試を迎えたのか。高校現場ではどのような見通しの下,何が行われていたのか。個別大学では何が議論され,どのように入試が準備されたのか。正解が見えない時代の教育と選抜の在り方が模索される中,真っ先に大学入学者選抜そのものが問われることとなった。その成果はどうだったのか,本フォーラムが予定される5月の時点では結果が見えているだろう。ウィズ・コロナ時代の大学入試を描くには時期尚早だが,記憶が新しいうちにこの特別な入試の経験を記録に残しておかなければならない。今回の東北大学高等教育フォーラムはそのような主旨の下,開催することとした。
基調講演には入試の実施と入試広報に関する講演を用意した。講師は九州大学准教授の立脇洋介氏と東北大学准教授の久保沙織氏である,いずれも若手として最前線で奔走した立場から,話題提供をお願いした。コロナ禍の下,オンラインを活用した高校としなかった高校,いち早くCOVID-19対応の独自路線を打ち出した大学からの話題提供を予定している。高等学校および大学の先生方,関係する方々の多くの参加と忌憚なき活発な議論を期待している。なお,本企画は国立大学アドミッションセンター連絡会議との共催である。
次第:
Ⅰ 開会 開会の辞 大野 英男 (おおの ひでお) 東北大学総長
・ 来賓挨拶 文部科学省高等教育局大学振興課
Ⅱ 基調講演1 コロナ禍における個別大学の入学者選抜 ――令和3年度選抜を振り返って――
・ 立脇 洋介(たてわき ようすけ) 九州大学准教授
基調講演2 オンラインを活用した東北大学入試広報活動の新たな展開
・ 久保 沙織(くぼ さおり) 東北大学准教授
Ⅲ 現状報告1 臨時休校・分散登校の下での「学習の遅れ」の回復
・ 近藤 明夫(こんどう あきお) 東京都立戸山高等学校主幹教諭
現状報告2 オンラインの現場から――Web授業のメリット・デメリット――
・ 多田 鉄人(ただ てつと) 須磨学園高等学校教諭
現状報告3 大学入試における教員としての資質・能力の評価
・ 鈴木 雅之(すずき まさゆき) 横浜国立大学准教授
Ⅳ 討議
Ⅴ 閉会 閉会の辞 滝澤 博胤(たきざわ ひろつぐ) 東北大学理事
【アクセス】
萩ホールへのアクセスのご案内(来場参加者対象)
http://www.bureau.tohoku.ac.jp/hagihall/access/
共催:東北大学高度教養教育・学生支援機構、国立大学アドミッションセンター連絡会議
お問合せ先:
東北大学高度教養教育・学生支援機構 高等教育フォーラム事務局
メールアドレス : forum34_office@ihe.tohoku.ac.jp
現在,感染症拡大防止対策を講じながらの催事イベントの開催が検討されています。今後の状況によってはオンライン開催のみの事態も想定されます。なお,今のところ宮城県に発令された「まん延防止等重点措置」が終了予定の5月5日(水)を過ぎた頃に来場参加の可否が判明する見通しです。
来場参加,オンライン参加ともに事前に参加登録が必須となります。お電話、メール、FAXでのお申し込みは承っておりませんので,予めご了承ください。 2021.5.7 |