当センター主催・共催行事
世界的に高等教育の市場化が進み,大学の研究に大きな変化が生じています。とりわけ,人文学など文系基礎学の分野は大きな様変わりが生じ,教育学は実践に傾斜したテーマや分野,たとえば高等教育研究が勃興しています。
しかし,中国では教育史研究が脚光を浴び,日本とは異なった様相を呈しています。活性化する中国での教育史研究と高等教育研究について,2人の報告者を招聘し,セミナーを開催することにしました。
田正平教授は,現在,浙江大学中外教育現代化研究所所長をされ,中国の教育近代化,教育交流,留学生史などをテーマに多数の業績を発表し,日本との交流も深く,広島大学教育学研究科客員研究員などを歴任されています。主著には『留学生与中国教育近代化』(1996),『黄炎培教育思想研究』(1997)などがあります。
叶林准教授は,広島大学大学院教育学研究科で,国境を越えた高等教育の質保証をテーマに学位を取得し,日中両国の高等教育に精通しており,現在,杭州師範大学で教員養成研究,高等教育研究を進めています。中国の教育史研究および高等教育研究の状況をもとに,日本の教育研究のあり方を考えてみたいと思います。お二人の報告に関心のある方はぜひご参加ください。