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平成28年度IDE大学セミナー「地域人材育成のために大学は何ができるか―大学と地域の連携の新しい課題―」

教育関係共同利用拠点提供プログラム  組織運営論 M-01

日時:2016年11月21日(月)13:00~17:25(17:30~19:00懇親会)
場所:仙台ガーデンパレス2F鳳凰(仙台市宮城野区榴岡4丁目1番5号 TEL:022-299-6211)

講 演
13:15 基調講演:「地域が求める人材育成と大学・高等教育機関の課題」
          吉本 圭一(九州大学 大学院人間環境学研究院 教授)
14:05 講演1:「石川の地域づくりと大学の役割~COC事業、COCプラス事業、地域連携への期待~」
          髙山 純一(金沢大学 理工研究域 環境デザイン学系 系長(教授))
14:50 講演2:「地域産業振興と大学」
          杤原 克彦(日本商工会議所 理事)
15:25 講演3:「大学と地域の連携を通じた人財育成―青森型地方創成サイクル―」
          吉澤 篤(弘前大学 理事)
16:10 討 議:「東北を担う人材育成の課題と期待」
          コメンテータ 岩瀬 恵一(東北経済産業局 地域経済部長)

現在の日本社会の最大問題の一つは,少子高齢化が地域的に不均衡に進む人口減である。東北各県では軒並み20%から30%の人口減になるという推計が発表され,2014年には、日本創成会議が2040年までに全国896市町村が「消滅可能性都市」になるというショッキングな警鐘を発した。地方の人口減は,東京圏への一極集中も大きな要因であり,介護人材不足など様々な問題が危惧されている。日本創成会議は,地方に若者を呼び戻すために地方拠点都市の構築を提言しているが,地方の均等的発展ではなく,公共投資の集中化を進めようとしており,反発も生んでいる。

大学も少子高齢化・地方人口減・東京集中の動きと無縁ではないどころか,渦中にある。すでに私立大学は,東京周辺地域から都内へ移動し,人口減少地域からの撤退を進めている。大学は設置形態を問わず,地方に立脚し,地域の高等教育機会の確保に寄与してきたが,それに止まらず,地域の経済・文化の振興や,人材育成によりコミットすることが期待されている。

高等教育政策においては,2015年度に急遽COC+事業(地(知)の拠点大学による地方創生推進事業)を公募し,2016年度から大学の入学定員の管理を厳格に行い,大都市圏への学生集中を抑制する方策がとられている。しかし,人口移動の大きな圧力を変えるものではない。大学は,従来から,学校教員・医療関係者・福祉関係者などの人材育成や,公開講座など大学開放をはじめとする多様な形態で地域との連携を行ってきたが,これで十分であろうか。公立大学は従来から地域に立脚し,地域と連携した活動に取り組んできた。また,多くの私立大学も同様に立地地域に根ざした教育・研究活動を展開してきた。国立大学も,「地域貢献型」「特定分野型」「世界水準型」の3つの枠組みによって機能強化が行われることになったが, 地域の産業振興や雇用拡大,生活圏の構築は,「地域貢献型」を選択した55大学だけの課題であろうか。地域の課題は,日本社会そのものの課題なのである。

今回のIDEセミナーは,人口減少問題に直面している東北地方の大学として課題を共有し,地域に果たすべき大学の役割と可能性を探る機会としたい。

■ 申込締切:2016年11月11日(金)到着分まで

■ 参加費用:(1)セミナー参加費は無料ですが,セミナー参加に係る交通費,宿泊費等は全て参加者のご負担とさせていただきます。
      (2)懇親会に出席される方は,会費3,000円を当日会場にて申し受けます。

■ 連絡先:IDE大学協会東北支部事務局 〒980-8577仙台市青葉区片平二丁目1-1
             TEL:022(217)4811  FAX:022(217)5906  E-mail:gen-som@grp.tohoku.ac.jp

参照ファイル Reference File