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平成29年度IDE大学セミナー「大学生と言語―変容する思索と文化の礎―」

教育関係共同利用拠点提供プログラム  組織運営論 M-01

日時:平成29年11月29日(水)13時~17時25分(17時30分~19時懇親会)
場所:仙台ガーデンパレス2F鳳凰 (仙台市宮城野区榴岡四丁目一番五号)

【講師変更のお知らせ】
諸事情により、上智大学の吉野耕作教授から、早稲田大学アジア太平洋研究センターの嶋内佐絵助手に講師が変更になっておりますのでお知らせいたします。

【プログラム】
13:15 基調講演「脳科学から見た現代の大学生と言語」
         酒井 邦嘉(東京大学大学院総合文化研究科教授)
14:05 講演1「大学教育の英語化と留学・アイデンティティ・相互理解」
         嶋内 佐絵(早稲田大学アジア太平洋研究センター助手) 
14:50 講演2「国語教育が育てる大学生の言葉の力」
         島田 康行(筑波大学人文社会系教授/アドミッションセンター長)
15:25 講演3「アカデミック・ライティング指導/支援から見る、大学生の言葉と思考」
         佐渡島 紗織(早稲田大学国際学術院教授)

大学教育における言語の重要性は、改めて指摘する必要はないでしょう。日本語、英語をはじめとする外国語など言語の力は、大学入学時、大学教育のプロセス、そして就職活動および卒業後のキャリア形成においても、必ず問われる重要な要素です。言語は、コミュニケーションの手段であるにとどまらず、人間の思考や情動と切り離し難い本質を持っており、大学生が自らの視野を形作り、広げていく思索と文化の礎としても重要な役割を果たします。

言語に関わる領域での学力測定の在り方も、教育の本質に関わる形で大きく問われています。入試改革の目玉として、大学入試センターの新テストにおける記述式問題の導入、英語の多技能を評価するために民間の資格・検定試験の知見の積極的活用が掲げられています。また、大学教育では、外国語の能力向上のエビデンスを測定しようとする動きも広がっています。さらに、ライティングやプレゼンテーションを含む言語コミュニケーション技能の育成や異文化理解など、日本語・外国語双方について、教育・学習の理論のみならず実践面においても変化が加速しています。

他方、大学生の言語環境は、大きな変化に直面しています。高校生の半数以上が1か月1冊も本を読まず(文部科学省委託調査)、大学生は半数近くが1日の読書時間0なのに対し、スマートフォンはほぼ全員が使用、平均利用時間も2時間40分であり、授業以外の勉強52.8分、読書時間の24.4分を遥かに上回ります(第52回全国大学学生生活実態調査)。デジタルメディアやAIの発達が、学生の言語使用の実態に影響を与え、高等教育の在り方、ひいては人間と言語との関係にまで課題を投げかけているともいえます。

AIが会話し、翻訳し、文章を書き、分析・診断を行う時代に、デジタルネイティブの学生たちは言語をどのように操り、学んでいくことになるのでしょうか。人類の文明と社会を支えてきた言語の普遍的な機能を踏まえた上で、大学の果たすべき役割について議論を深める必要があります。本セミナーは、大学生と言語という視点から、大学教育の将来像をみつめようという企画です。

■ 申込締切:2017年11月21日(火)

■ 参加費用:(1) セミナー参加費は無料ですが,セミナー参加に係る交通費,宿泊費等は全て参加者のご負担と
        させていただきます。
      (2) 懇親会に出席される方は,会費3,000円を当日会場にて申し受けます。

■ 連絡先:IDE大学協会東北支部事務局 〒980-8577仙台市青葉区片平二丁目1-1
        TEL:022(217)4807  FAX:022(217)5906  E-mail:gen-som[a]grp.tohoku.ac.jp

主催:IDE大学協会東北支部/東北大学高度教養教育・学生支援機構

参照ファイル Reference File