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第30回東北大学高等教育フォーラム「入試制度が変わるとき」

教育関係共同利用拠点提供プログラム  高等教育論 L-01

日時:2019年5月15日(水)13:00~17:00(受付開始 12:30)
場所:仙台国際センター会議棟2階大ホール

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事前受付は終了させていただきましたが、当日参加可能ですので、ご参加希望の場合は、当日受付までお申し出願います。
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 2014(平成26)年12月に公表された中教審高大接続答申において入試改革が提唱され,新しい入試制度に至る工程表が示された。その工程表にしたがい,現在,大学や高校では新制度に向けての準備が進められている。2021年度に大学入学を志望する受験生が新制度における初年度の入試を受験することになる。その生徒はすでに高校に入学し,さらに1年が過ぎようとしている。入学志願者の準備に大きな影響を及ぼす変更については,2年程度前までには予告・公表する努力義務が大学に課せられている。しかし,その刻限が過ぎようとしている現在,新制度の詳細については詳らかになっていない事項も多い。
 過去にも大きな大学入試制度の改変がなされてきた。戦前の旧制高校の入試制度は終戦に至るまで7回の改定が行われた。入試制度に対する不満が噴出し,そのつど対応策を繰り返した結果とされる。戦後は共通試験に限っても,進学適性検査,能研テスト,共通1次,センター試験と繰り返し導入,改廃が行われてきた。センター試験に代わる大学入学共通テストの導入は,それらに匹敵する大きな時代の転換点となる。
 受験する側,入試を実施する側の双方にとって,制度変更は大きな不安要因とリスク要因として作用する。大学入試制度が大きく変わるとき,高校や大学の現場では果たして何が起こるのだろうか。進路指導を担う高校関係者にとっては,それまでの経験の蓄積だけでは新しい状況に十分対応できなくなるため,新たな対策が求められる。試験を実施する側は,時として大きな入試ミスのリスクを抱えることになる。新制度導入まで2年を切った現在,2021年度入試に向けて高校や大学の現場が考え,備えておくべき事柄は何か。確実な対応策を見出すことは難しいが,少なくとも,我々には過去の経験という貴重な財産がある。
 今回,わが国の高校と大学入試の歴史に詳しい筑波大学アドミッションセンター大谷奨教授を基調講演者としてお招きした。主として共通1次導入の経緯に関する講演を予定している。主催者側からは倉元直樹教授が登壇し,主にセンター試験以後の大学入試制度変更とその影響について語る。高等学校からは,特に大きな影響を受けると予想される地方の高校の進路指導担当者2名に加え,改革の経緯をよく知る全国高等学校長協会前会長の宮本久也東京都立八王子東高等学校校長に現状報告をお願いした。以上の講演と報告を受け,フロアからの意見を交えて討論を行い,高校と大学が直面する課題と今後の展望を描くことを試みる。
 高等学校および大学の先生方,関係する方々の多くの参加と忌憚なき活発な議論を期待している。

次第:
Ⅰ 開会 開会の辞 大野 英男(おおの ひでお)東北大学総長

Ⅱ 基調講演1 共通第1次学力試験の導入とその前後――何が期待され何が危惧されたのか――
    大谷 奨(おおたに すすむ)筑波大学教授
  基調講演2 大学入試センター試験の光と影――「平成」は「ポスト昭和」を超えたのか?――
    倉元 直樹(くらもと なおき)東北大学教授

Ⅲ 現状報告1 地方公立高校における整理と構え――入試制度変更への対応の成果と課題――
    渡辺 豊隆 (わたなべ とよたか)鹿児島県立大島高等学校教諭
  現状報告2 入試制度の変更と現場で思うこと――今までとこれからを考える――
    廣瀬 辰平 (ひろせ たっぺい)山形県立米沢興譲館高等学校教諭
  現状報告3 高等学校の現状と,今,大学に求めること
    宮本 久也 (みやもと ひさや)東京都立八王子東高等学校校長

Ⅳ 討議

Ⅴ 閉会 閉会の辞 滝澤 博胤(たきざわ ひろつぐ)東北大学理事

仙台国際センターへのアクセス方法 http://www.aobayama.jp/access/

お問合せ先:
東北大学高度教養教育・学生支援機構 事務局
Tel. 022-795-4815,Fax. 022-795-4815
メールアドレス forum30@ihe.tohoku.ac.jp

主催:東北大学 高度教養教育・学生支援機構

参照ファイル Reference File