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発達障害学生の学びとキャリア 「入口」「真ん中」「出口」の支援(チャプター3)

講師:田澤 実(法政大学)
実施日:2018.11.29 全80分 視聴数:1210回

講義の概要

障害者差別解消法の施行に伴い、障害を有する学生への合理的配慮の提供が義務化されました。本セミナーでは、発達障害学生の支援について、入学してくる段階=「入口」、大学生活を送る段階=「真ん中」、卒業後の進路選択をする段階=「出口」と位置づけ、それぞれの段階における現状や背景を概観し、その支援の流れを扱います。また、大学を離れた後の就労支援として、地域若者サポートステーションなど若者支援の例も扱います。全体を通じて、就労以前の課題を整理しつつ、就労に到達するまでの体験を丁寧に継続する支援のあり方、および、その伴走者のあり方について考えていきます。

チャプター3:入口(入学段階)の支援①

チャプター3では、大学進学率の増加や大学数の増加、入試経路の多様化など、大学入学段階での環境の変化について述べています。
2017年の大学進学率は18歳全人口の57.3%に達し、大学進学は特権や権利ではなく、一種の義務とみなされる段階になっています。その要因として挙げられるのが、私立大学の増加、そして推薦入試やAO入試などの割合が大きくなった入試経路の多様化です。
1997年から1999年頃を転換点として、大学生活に対する学生の志向が「豊かな人間関係」志向から「勉強」志向へと様変わりしてきました。また、その勉強も自律的・自主的に「学ぶ」よりも他律的・依存的に「教えられる」ことを望む傾向、いわゆる「大学の生徒化」という変化もあります。大学を取り巻く環境の変化とともに、学生もまた大きく変化しているのです。

カテゴリ: 学生支援力形成