2013年度プログラム
受講にあたって
PDプログラムは、体系化し、セミナー・ワークショップをシリーズに分けて準備しております。このほかに、単独のセミナーを用意し、それぞれ、コードを付し、院生、新任教員、中堅・リーダー教員、職員のどの層を対象に企画したかが分かるようにしました。院生・教職員の様々な必要性に対応して計画的に受講しやすいようにしています。 しかし、もちろん、これらの区別は大まかな目安であって、縛られる必要はありません。シリーズ内のセミナーすべてを受講する必要はありませんし、必要なものだけ受講して結構です。なお、各セミナーを受講し所定のアンケートに回答することで、受講管理システム上にセミナー受講記録が作成されます。シリーズのセミナー全てを受講した方の請求があった場合は、この受講記録に基づき、各シリーズの「受講証明書」を発行いたします。
シリーズ別セミナー
1 高等教育のリテラシー
1 国際シンポジウム「教育から学習への転換を支えるもの-カリキュラム・空間・マネジメント-」
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コード:
L-04
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対 象:
院生 △
新任 ◎
中堅・リーダー ◎
職員 ○
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開催日:
6/1(土)
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概 要:
大学教育における教育から学習への転換は,大学教育全体の構造的変化を意味し,キャンパス空間や教員,教育関係職員の役割の変化など,多くの視点で検討する必要があります。本セミナーでは,まず,学習の効果を最大限に引き出すための授業設計について講義をします。その後,教育から学習への転換について,カリキュラム,学習環境,マネジメントの観点から検討をし,議論します。
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講 師:
ディー・フィンク(ディー・フィンク&アソシエイツ・コンサルティング・サービス)
松下 佳代(京都大学)
山内 祐平(東京大学)
沖 裕貴(立命館大学)
2 Planning and Managing Active Learning in English
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コード:
L-04
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対 象:
院生 △
新任 ◎
中堅・リーダー ◎
職員 △
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開催日:
7/5(金)16:30~18:30、7/6(土)10:00~16:30
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概 要:
学生の主体的な学びを促進するために,アクティブ・ラーニングの手法を取り入れることは,効果的だと考えられています。そのアクティブ・ラーニングを英語で実施する場合に,どのようなことを考えて授業を設計し,授業中はどのように振る舞えば良いのか,実践的に学びます。
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講 師:
ローラ・ハーン(イリノイ大学)
トッド・エンスレン(東北大学高等教育開発推進センター)
ダニエル・アイコースト(東北大学高等教育開発推進センター)
3 授業づくり:準備と運営
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コード:
L-04
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対 象:
院生 △
新任 ◎
中堅・リーダー ◎
職員 ○
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開催日:
7/19(金)15:00~17:00
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概 要:
学習者が集中し,十分に理解できるような授業をつくるためには何に留意し,どのような準備をして,いかに授業を展開するとよいのでしょうか。本セミナーでは,1回の講義形式の授業を念頭に置き,学習者の認知面・心理面から授業づくりについて学びます。
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講 師:
邑本 俊亮(東北大学災害科学国際研究所)
4 授業デザインとシラバス作成
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コード:
L-04
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対 象:
院生 ○
新任 ◎
中堅・リーダー ◎
職員 △
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開催日:
7/26(金)15:00-18:00
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概 要:
シラバスの数ある機能のうちでも,特に授業デザインの小道具としての側面に注目し,1 学期(15 回)分の授業について,教育目標・教育学習活動・学習成果の把握を構造化することの重要性を学びます。
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講 師:
串本 剛(東北大学高等教育開発推進センター)
5 大学教育論:教養と専門の二項対立を越えて
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コード:
L-03
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対 象:
院生 ○
新任 ○
中堅・リーダー ◎
職員 ○
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開催日:
8/3(土)10:00~12:00
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概 要:
大学教育は現在,マス化・ユニバーサル化といった内的要因に加え,社会におけるグローバル化・知識社会化等の外的要因を背景に,教育内容・方法の質的変容が迫られています。本セミナーでは,「教養」と「専門」の二項対立を越えて目指すべき新しい大学教育のあり方について考えます。
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講 師:
小笠原 正明(北海道大学)
6 認知科学と学習の原理・応用
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コード:
L-04
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対 象:
院生 ○
新任 ○
中堅・リーダー ◎
職員 △
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開催日:
10/8(火)
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概 要:
深い学識を備えた教員が,高い専門性に基づいて良く準備した教材で授業をすることが,良い教育だ,と思いこんでいないでしょうか。それは大学の授業が効果的であるための必要条件ですが,十分条件ではありません。学習科学の分野では,認知革命と呼ばれる学習観の大きな転換が起きています。学生の学習を促進するために,授業と教師の役割はどうあるべきか,認知科学の基礎を学びます。
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講 師:
佐伯 胖(信濃教育会教育研究所)
7 世界の高等教育政策
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コード:
L-01
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対 象:
院生 ○
新任 ○
中堅・リーダー ◎
職員 ○
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開催日:
11/20(水)
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概 要:
グローバル化が進行するなか,世界の高等教育には,質保証や市場化といった共通課題に向けた取り組みが求められています.本セミナーでは,欧州,米英豪,アジア太平洋の主要な国・地域で展開されている高等教育政策を概観し,21世紀高等教育の方向性を考えます。
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講 師:
杉本 和弘(東北大学高等教育開発推進センター)
8 教育を科学する-先端的プログラムで学ぶ
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コード:
L-04
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対 象:
院生 △
新任 ◎
中堅・リーダー ○
職員 △
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開催日:
11/29(金)-12/1(日)
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概 要:
メルボルン大学高等教育研究センター講師陣による合宿形式のワークショップです。教授法,学習,授業設計などに関する理論を学び,講師陣によるシラバスコンサルテーションを通じて,学生の学びを促進するような授業の設計ができるようになることを目指します。
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講 師:
ソフィー・アコーディス(メルボルン大学)
チ・バック(メルボルン大学)
9 比較から見る世界の高等教育
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コード:
L-01
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対 象:
院生 ○
新任 ○
中堅・リーダー ◎
職員 △
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開催日:
3/4(火)
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概 要:
世界各国で展開されている高等教育には共通性と差異性が見られます。本セミナーでは,いくつかの共通の視座や指標を手がかりに世界の高等教育を概観することで,日本の高等教育の立ち位置を相対化できる比較的視点の獲得を目指します。
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講 師:
杉本 和弘(高等教育開発推進センター)
10 ライティング支援者を育成する
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コード:
L-04
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対 象:
院生 ◎
新任 ◎
中堅・リーダー ◎
職員 △
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開催日:
3/12(水)13:00~17:00(予定)
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概 要:
大学におけるライティング支援(レポートの書き方や論文指導)の重要性が増しており,支援者の育成が求められています。本セミナーでは,ライティング支援の手法について実践的に学ぶと共に,支援者としての心構えを理解することを目指します。
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講 師:
佐渡島 紗織(早稲田大学)
トム・ガリー(東京大学)
佐藤 勢紀子(東北大学高等教育開発推進センター)
2 専門教育指導力形成
1 PBL教育の原理と応用-公募制・教養教育PBL同志社大学プロジェクト科目を中心に-
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コード:
S-01
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対 象:
院生 △
新任 ◎
中堅・リーダー ◎
職員 △
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開催日:
9/6(金)
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概 要:
能動的学修をもたらす教育方法として注目されるPBL(Project-Based Learning)の特徴と成否の要因について,講師の実践を通して解説する。また,専門教育PBLと教養教育PBLの問題に関しても言及する。
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講 師:
山田 和人(同志社大学)
2 Classroom English
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コード:
S-01
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対 象:
院生 ◎
新任 ◎
中堅・リーダー ○
職員 △
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開催日:
12/12(木)
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概 要:
英語で授業をする際に,スムーズな授業運営のためには,授業の始め方,学生への指示の出し方など,授業を運営するだめの英語表現を知っておく必要があります。本セミナーでは,授業の中で使う英語表現や発音方法を実践的に学びます。
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講 師:
トッド・エンスレン(東北大学高等教育開発推進センター)
スクラ・ビンセント(東北大学高等教育開発推進センター)
3 学生支援力形成関連
1 健康科学セミナー(4回シリーズ)
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コード:
W-04
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対 象:
院生 ○
新任 ○
中堅・リーダー ○
職員 ○
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開催日:
2013年度後期開催
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概 要:
最近の健康科学の進歩は目覚ましく,その進歩を踏まえた健康科学の概略を知ることが「健康な生活習慣形成の指導」を教員が行うために必須である。本セミナーでは,健康科学全般からのトピックス,学生・教員を脅かす疾患を中心に計4回の下記講演を予定している。本セミナーにより,「健康な生活習慣形成の指導」の基礎知識を積み上げて頂きたい。
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講 師:
2 発達障害のある学生と大学教育 -アスペルガー障害と注意欠如・多動性障害(AD/HD)を中心として-
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コード:
W-01・W-02
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対 象:
院生 △
新任 ◎
中堅・リーダー ◎
職員 ◎
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開催日:
11/26(火)
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概 要:
発達障害は,脳機能の障害により現れると考えられています。発達障害のある方々は,特有の認知的・行動的特性のため,コミュニケーションや社会性といった面でしばしば困難を経験することが知られています。最近では大学においても,発達障害のある学生への対応・支援の重要性が徐々に認識されるようになってきました。このセミナーでは,発達障害の中でも,特に大学においてしばしば見られるアスペルガー障害と注意欠如・多動性障害(AD/HD)を取り上げ,具体的な状態像と支援方策について紹介します。
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講 師:
川住 隆一(東北大学教育学研究科)
田中 真理(東北大学教育学研究科)
3 キャリア指導の理論と実践
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コード:
W-03
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対 象:
院生 △
新任 ◎
中堅・リーダー ◎
職員 ◎
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開催日:
10月予定
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概 要:
大学や短大といった高等教育機関は,学校社会と労働社会との接点になっています。見通しの立ちにくい現代社会において,学生は自身のキャリア形成をいかにして考えれば良いのか,そのために必要な教員からの支援とはどのようなものであるのか,理論と実践の両面にわたってこのセミナーでは学びます。
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講 師:
船津 静代(名古屋大学)
4 学生支援の動向 -修学支援とキャリア支援-
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コード:
W-01・W-02
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対 象:
院生 △
新任 ◎
中堅・リーダー ◎
職員 ◎
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開催日:
2/4(火)午後
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概 要:
大学等の高等教育の量的拡大は,当然の帰結として,主にニーズやレディネスなどの面で,そこに学ぶ学生のプロフィールの多様化をもたらしました。大学等においては,従来型の発想にとらわれることなく,状況の変化に柔軟に対応できる,きめ細かな学生支援を展開することが求められるようになってきました。このセミナーでは,修学支援とキャリア支援という2つの視点から,学生支援の取り組みの現状と将来動向についての知見を得ることを目指します。
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講 師:
沖 清豪(早稲田大学)
望月由起(お茶の水女子大学)
4 マネジメント力形成
1 米国高等教育における学習成果の診断の実際
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コード:
M-03
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対 象:
院生 △
新任 △
中堅・リーダー ○
職員 ○
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開催日:
4/5(金)13:30~17:00
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概 要:
大学教育における教育から学習への転換を背景に,世界的に学習成果の検証や測定が求められるようになり,機関レベルでのIRの実質的運用とそれを担う人材の育成が不可欠になりつつあります。IR先進国のアメリカの実務経験を事例とし,日本に活かしていくべきなのかを考えます。
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講 師:
本田 寛輔(メイン大学)
2 SDP若手職員のための大学職員論
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コード:
M-02
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対 象:
院生 △
新任 △
中堅・リーダー △
職員 ◎
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開催日:
7/13(土)12:30~17:30
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概 要:
今日,大学経営を担い,教員とともに学生の学びを支援する職員自身にも,主体的に学び,自らの能力を高め,キャリアを形成していく力が必須となることは言うまでもありません。本セミナーでは,大学の今後を担う若手職員が,ひととき現場を離れ,大学の垣根を越えて他大学職員とともに省察や議論を行う中でさらに成長していくきっかけを提供します。
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講 師:
石沢 友紀(岩手大学)
佐藤 恵(東北学院大学)
亀谷 純(宮城学院女子大学)
杉本 和弘(高等教育開発推進センター)
稲田 ゆき乃(大学教育支援センター)
3 リーダーシップと意思決定
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コード:
M-02
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対 象:
院生 △
新任 ◎
中堅・リーダー ◎
職員 ◎
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開催日:
8/3(土)13:00~15:00
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概 要:
大学を取り巻く環境が厳しさを増すなか,大学を経営・教学の両面でいかに戦略的かつ効果的に運営するかが問われています。重層的な組織構造をもつ大学において,その諸機能を十全に発揮させるにはいかなるリーダーシップと意思決定が必要なのかについて考えます。
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講 師:
吉武 博通(筑波大学)
4 大学管理運営論
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コード:
M-01
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対 象:
院生 △
新任 ○
中堅・リーダー ◎
職員 ◎
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開催日:
12/21(土)10:00~12:00(予定)
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概 要:
大学で行われる教育研究の営みを支えるのが管理運営です。このセミナーでは,大学における管理運営について,特に国立大学に焦点を絞りながら,制度的な特質と実態について理解することを目指します。
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講 師:
羽田 貴史(東北大学高等教育開発推進センター)
5 データに基づく教育改善
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コード:
M-01
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対 象:
院生 △
新任 ○
中堅・リーダー ◎
職員 ◎
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開催日:
12/21(土)13:00~17:00
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概 要:
高等教育における組織的な教育改善に向け,学内情報・データを収集・分析する機関研究(Institutional Research: IR)の役割が重要性を増しています。本セミナーでは,いかなるデータを収集・分析し,いかに教育改善に結びつけていくのか,そのための知識や技能を学びます。
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講 師:
鳥居 朋子(立命館大学)
山田 剛史(愛媛大学)
5 動画配信
1 歴史から見た大学:中世から現代まで
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コード:
L-01
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対 象:
院生 ◎
新任 ◎
中堅・リーダー ◎
職員 ◎
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開催日:
順次配信予定
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概 要:
大学改革とワープロで打つ時に,つい「改悪」と打ってしまうのは,Kの打ちミスだけが原因でしょうか?世間にはあまりにも改革論が流布し,しかも短期的な視野の思いつきが少なくありません。現在に関心を持ち,過去から学ぶ時に,はじめて未来は切り開かれます。問題史として大学史を講義し,大学の現在を分析し,未来を展望します。
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講 師:
寺崎 昌男(立教学院)
2 職業としての大学教員論:能力,キャリア,倫理
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コード:
L-01・W-03
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対 象:
院生 ◎
新任 ◎
中堅・リーダー ◎
職員 △
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開催日:
順次配信予定
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概 要:
大学教員の仕事は,研究・教育・社会サービス・管理運営などの通じて大学の使命を達成する役割を果たしますが,個人として,研究や教育の能力を発達させ,年齢や職階に応じてさまざまな役割を果たします。大学教員には,どのような能力が求められ,どのようなキャリア・ステージを歩んでいくのか,教員個人と人事戦略の立案のための講義です。
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講 師:
羽田 貴史(東北大学高等教育開発推進センター)
3 大学における異文化理解と留学生指導
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コード:
W-01・W-02
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対 象:
院生 ○
新任 ○
中堅・リーダー ◎
職員 ○
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開催日:
順次配信予定
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概 要:
本セミナーでは,大学教育の場でしばしば起こりがちな異文化摩擦の具体的事例をとりあげます。グループ討論を通じて,その原因や予防・解決方法について考え,円滑なコミュニケーションのために配慮すべき点について学びます。
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講 師:
佐藤 勢紀子【予定】(東北大学高等教育開発推進センター)
4 大学教育と青年期発達
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コード:
W-01・W-02
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対 象:
院生 ○
新任 ◎
中堅・リーダー ◎
職員 ◎
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開催日:
順次配信予定
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概 要:
近年の我が国の高等教育進学率は右肩上がりの推移を示してきました。そして現在では,高校教育を修了した若者の約80%は大学等の高等教育機関に進学するという,歴史上かつてない状況が現出しています。この傾向は,政策誘導により将来さらに強まることが見込まれています。このセミナーでは,こうした近年の進学構造の変化が,若者達の後期青年期的課題への取り組みに対してどのような影響を与えてきているかについて考察します。
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講 師:
鈴木 敏明(東北大学高等教育開発推進センター)