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2E教育の理念で発達障害のある学生の才能を活かす(チャプター6)

講師:松村 暢隆(関西大学名誉教授)
実施日:2022.12.17 全70分 視聴数:49回

講義の概要

文科省の「特異な才能のある児童生徒の指導・支援」に関する有識者会議の「審議のまとめ」が提出され、学校内外で実証研究等の取組が開始されます。才能と発達障害等を併せもつ「2E(トゥーイー)」(twice-exceptional)の子どもへの対応も、検証課題とされています。高等教育でも、発達障害のある学生への支援が進んできましたが、「2E教育」の観点から、合理的配慮の修学支援を超えた、学習・生活・就労等の総合的支援の可能性を探ることも有意義でしょう。才能や才能教育・2E教育の概念や実践の背景を押さえた上で、発達障害のある学生を2Eと捉え直し、2Eの学生が個別最適な学びの場で才能を発揮できる支援の在り方を考えます。

チャプター6:6.大学で「困っている才能のある学生」の支援

チャプター6では、国内外の大学での「困っている才能のある学生」に対する支援例を紹介、包括的支援の意義を検討しています。
大学にも多くの発達支援障碍(傾向)のある学生が在籍しています。学習・生活上のスキル不足で困難のある学生に対しては、修学(学習・生活)・就労の支援、合理的配慮を超える包括的支援が必要・有用で、富山大学や明星大学において、先駆的なプログラムが実施されているほか、東北大学でも、発達障害のある高校生・既卒者向けの大学準備講座が実施されています。「困っている才能のある学生」の包括的支援には、学生本人はもちろん、教員の側にも多くのメリットがあり、広義の2E教育の理念のもと、発達障害のある学生等の才能を活かす包括的支援が期待されます。

カテゴリ: 学生支援力形成