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日本の博士人材養成の現状と課題(チャプター4)

講師:川村 真理(文部科学省 科学技術・学術政策研究所)
実施日:2023.05.13 全53分 視聴数:50回

講義の概要

日本における博士課程入学者数は、2003年度にピークをむかえましたが、以後は減少しています。また博士号取得者についても主要先進国の中で低位の傾向にあります。博士人材には社会のあらゆる方面での活躍が期待されていますが、今後の日本の博士人材養成はどのような点に注視すべきなのか、修士・博士人材等の全国調査に従事された経験をもとにご講演いただきます。

チャプター4:アメリカにおける博士人材養成施策(1)

チャプター4では、博士人材を大量に輩出しているアメリカでの博士人材養成の施策を検討しています。
アメリカでは、博士課程学生の一次資金源(主たる財源)は機関資金が最も多く6割程度、自己資金を一次資金源としている学生は1割以下となっています。生物科学、地球科学、物理、工学といった分野では、連邦政府支援が3割を超えています。連邦政府からの支援は、学部生からポスドクまで幅広い学生が支給対象となっており、その資金額は増加傾向にあり、2019年度には18億ドル(約2,000億円)となっています。博士課程学生の一次資金源はRAが最も多く33.7%、TAが21.5%で、合わせると6割近くが教育・研究活動を対価とした収入を一次資金源としています。UCの2017年のデータでは、13,887人が教育系学生職員(ASE)として雇用され、年間に500〜600万円程度の収入を得ています。

カテゴリ: 高等教育リテラシー形成