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東日本大震災と学生ボランティアに関する調査報告(速報版)が刊行されました
-学生は震災ボランティアの経験をポジティブに捉えている-
東日本大震災でボランティア活動を行った学生向けアンケート調査の中間報告(速報版)
大学関係者 各位
報道関係者 各位
2012年3月16日
学生ボランティア研究会
学生ボランティア研究会(代表:小林功英(日本私立大学協会所属))は、平成24年1月に、東日本大震災でボランティア活動を行った学生を対象に、「大学における震災ボランティア支援のあり方に関する調査」を電子アンケートにて実施しました。そしてこのたび、その中間報告の速報版をまとめました。同調査は、震災ボランティア後の学生の意識・行動の変化や、大学側への学生の要望等を明らかにするものです。
東北大学地域復興プロジェクト”HARU”、早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンター、東北学院大学災害ボランティアステーション等大学のボランティアセンターや、広島大学の学生ボランティア団体、日本財団学生ボランティアセンター、国際学生ボランティア協会等NPO等から協力を頂き、震災ボランティア経験がある学生に広く呼び掛けたところ、123名から回答協力を得ることができました。
アンケート調査の中間報告(速報版)より
東日本大震災の震災ボランティアに参加した理由について、全体の65.0%の学生が「いてもたってもいられずに」を挙げています。また、約5割の学生が大学やNGO・NPOを通じて震災ボランティアに参加しています。「初めてのボランティア参加時期」については、9割以上が3月~9月で、秋以降の新規参加者は激減しています。活動内容は「がれき撤去」(78.0%)、「泥かき」(48.0%)、「家財の片づけ」(36.6%)、「学習支援や子どもの遊び相手」(30.9%)が主でした。5割以上の学生が、被災者や一緒に活動したボランティアとの交流等を印象に残るエピソードとして挙げています。また、9割の学生がボランティア経験後にポジティブな考えや行動の変化を感じています。
大学教育との関連については、医療、福祉、看護等の専門分野の学生は、震災ボランティア後に専門教育の理解も深まっており、それ以外の学部の学生についても、大学での学びの動機づけや将来の見通しなど、初年次教育、キャリア教育の効果が得られているものも見られました。
そして、9割の学生が、ボランティア経験を今後に役立てたいと考えており、ボランティア経験を周囲に話すことは有益だと考えています。
最後に「大学に期待することは何か」を尋ねたところ、多くは学業面に対する支援と金銭面に対する支援を挙げました。一方で、大学に期待は何もしない、という意見もありました。
今年度は、4月末を目途にアンケート結果を更に分析した報告書の刊行を目指します。また、学生への個別インタビュー調査を行い、同年度末には最終報告書をお届けできる予定です。
報告書等は、今後、下記ウェブサイトに随時アップロードされる予定です。リンク先をご高覧下さい。
学生ボランティア研究会ウェブサイト
URL:https://sites.google.com/site/gfsovas/home
「大学における震災ボランティア支援のあり方に関する調査」中間報告書(速報版)
URL:https://sites.google.com/site/gfsovas/research/questionnaireaboutvolunteeractivitiesbystudent
※大学関係者の方におかれましては、ボランティアセンター等ご担当の皆様にご回覧いただけますと幸いです。
<問い合わせ先>
代表:小林 功英
080-3408-7713
学生ボランティア研究会とは:
同調査のために結成された有志の集まりです。
小林功英(代表)(日本私立大学協会 教育学術新聞)
白川優治(千葉大学)
立石慎治(東北大学)
村澤昌崇(広島大学)